今後、中古住宅(マンション・戸建)を購入してリフォームする場合、政府から援助が出るみたいです。
政府は中古住宅を購入する際に必要なリフォーム工事の費用を、1件あたり最大で50万円補助する制度を創設する。欧米に比べて少ない中古住宅の取引を活発にし、深刻になっている空き家問題の解消につなげる。対象を40歳未満の購入者に絞り、若年層が使えるお金そ増やして個人消費を底上げする狙いもある。
(2016年8月21日日本経済新聞朝刊1面抜粋)
簡単にまとめてみました。
いつ開始するのか?
法案を秋の臨時国会に提出し、成立すれば年内にも新制度が始まる予定です。
対象となる条件は?
- 自分が住むための物件であること(自己居住用物件)
- 中古住宅であること
- 40歳未満であること
- 住宅診断(ホームインスペクション)を受けていること
が条件です。
住宅診断(ホームインスペクション)とは?
中古住宅などを購入する際に住宅の傷み具合や安全性など第三者が点検する仕組みです。一般の消費者では見抜きにくい住宅の欠陥が事前に把握できるようになり、中古住宅の購入を考えている消費者の不安を払拭する狙いがあります。
日本は欧米に比べて住宅診断の普及が遅れており、先の国会において不動産を取引する仲介業者が売主や買主に住宅診断を受けるかどうかを確認するよう義務付ける法律が成立しました。
検査は大がかりな機材は使わず、目視や触診などによって実施され、5万円程度の費用がかかります。例えば、柱や床がシロアリなどの被害で腐食していないかや床が過度に傾斜していないかをチェックし、検査結果は書面で依頼主に報告され、住宅リフォームの基本的な資料となります。
どこまで補助してくれるのか?
上記の住宅診断費用(5万円程度)の他、耐震補強や省エネ改修リフォーム(節水タイプのキッチン・風呂・トイレ等も含まれる可能性が高いです)の内容に応じて、最大50万円まで補助してくれます。
なぜ補助してくれるのか?
日本の住宅市場に占める中古物件の割合は15%程度で、欧米の70%〜90%に比べて低く、これには日本の新築志向が根強く、中古物件をリフォームして購入するという習慣が広がっていないためと考えられています。政府は、中古住宅市場の拡大を積極的に推進することにより、全国で820万戸に達する空き家対策にもつなげたいという理由のようです。
中古住宅を購入してリフォームを考えている方には、喜ばしいニュースですね。